マタリキ Matariki マオリの新年

毎年5月末、暁の北東の空にひと際輝く星が姿を現します。プレアデス星団(Pleiades)と呼ばれる星の集まりで、マオリの人たちはこの星団のことをMatariki マタリキと呼んでいます。

まず、プレアデス星団のことを簡単にご説明します。おうし座にある星団で、日本では「すばる(昴)」という名前でも知られています。

地球からの距離は400光年、肉眼でも5~7個のひと際輝く星の集まりを見ることができるそうです。狭い範囲に小さな星が寄り添うようなそのちょっと変わった形と、その姿の現し方やタイミングなどから、昔から様々な文化や人々の興味を引いてきました。聖書や伝説、民話、星座物語などに登場し、それぞれの話によって数々な名前を持っている星です。

マオリの人たちにとって、マタリキとはひとつの年が終わったことと、新しい年の始まりを告げる天からの知らせのようなものです。

マタリキには2つの意味が含まれています。Mata Riki マタ・リキとすると「小さな目」、Mata Ariki マタ・アリキとすると「神の目」という意味になります。

どちらにしても、2つの目が自分たちと自分たちが暮らす大地を見守っているという解釈につながるそうです。

プレアデス星団=マタリキがその姿を現すのは、ニュージーランドでは収穫を全て終え、冬に突入する頃です。現代はともかく、昔のマオリの人たちにとっては次の収穫期までの1年間分の食料をすでに準備、貯蓄できているはずの時期でもありました。また、魚の種類によっては、この時期大漁に釣れる時期でもあったようです。

この時期、1年間休む間もないほど忙しく働いてきたマオリの人たちは、家族とのひとときを時間に追われることなくゆっくり楽しむことができました。日本のお正月のように、家族や親戚、知人をおみやげ持参で訪ね、訪ねられた側はご馳走や飲み物で歓迎、宴が開かれるというのが一般的な新年の祝い方のようです。

また、マタリキとは新年という意味の他に新しい始まりという意味もあって、マタリキが現れるとマオリの人々は新たな年へ向けて木を植えたり、種まきにむけて農地の準備を始めたり、新しいことを学び始めたり、すでに持っている能力や技術に磨きをかけたりもしたそうです。

マオリと言ってもたくさんの部族があり、部族や地域によって新年を祝うタイミングや方法などに若干の違いがあるようですが、マタリキが北東の空に姿を現した後、初めて姿を現す新月を合図に新年を祝う場合がほとんどのようです。

その日は年によって若干違うのですが、新月が現れるのは6月中だそうです。

各年のマタリキ見え始めた後の新月は2017年6月25日、2018年6月15日、2019年6月5日、2020 年6月22日だそうです。

様々な団体がマタリキ・フェスティバル/イベントを行ないます。最寄りのインフォメーションセンターに問い合わせてみてください。